ソラマメブログ

2009年03月15日

ATLUS閉鎖に思う

ATLUS VEGAS継続嘆願に、署名をしてきました。
http://www.shomei.tv/project-830.html

3月29日に閉鎖予定の《ATLUS VEGAS》は、企業シムとしては数少ない人気シムであり、多数のセカンドライフ住人に愛されていたようです。
私自身、Kanda店から望む巨大なジャックフロストに、一種の誇らしささえ感じていました。
私が署名したのは、(…もちろん継続するに越したことはないのですが、どちらかというと)今まで運営してくださったATLUSの皆様への感謝の意味が強いといえます。
ATLUS閉鎖に思う

正直なところ、継続の可能性はかなり低いでしょう。

私は、活動継続や署名活動に《反対》しているわけではありません。
しかし、署名の盛り上がりと同時に、もっと冷静な分析もしていくべきではないか、とも思うのです。
少なくとも、維持が決まれば遅かれ早かれ立ち向かわなくてはならない問題について、今から考えておくのは無益ではないでしょう。

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●全社的な方針?
シム閉鎖発表にさかのぼること数か月、ATLUSはプリクラ事業からの撤退を表明しています。

元々プリクラはATLUSが元祖であり、そこからの撤退は、会社全体の方針が大規模に見直されていることを暗示しています。
少なくとも収益や知名度から言って、《プリクラは辞めるがSLは残す》という選択肢はあまりありそうには思えません。

●「ユーザー参加型」とは?
署名運動の呼び掛けには、「建設的かつユーザー参加型の運営」と書かれています。
恐らくは、ATLUS側の負担をユーザーが肩代わりすることで継続へのハードルを下げよう、という意図なのでしょう(ひとまずここではその前提で話を進めます)。
では、肝心の《それは具体的にはどのような運営形態なのか?》について、署名関係者であれ第三者であれ、打ち合わせなり考察なりはどの程度行われているのでしょうか。

結局、誰が管理するのか?
シムの維持費はどこから捻出するのか?
コンテンツの追加やイベント開催はあるのか?あるならどんな形態で?
そして、いつまで運営するのか?

負担を減らす、といっても、置かれているコンテンツがオフィシャルである以上、ATLUS側は管理をフリーハンドでユーザに委託するわけにはいきません。
そしてそのチェックには、少なからぬ労力を割く必要があります。
ATLUSVEGASの良さとしてよく語られる「作りっぱなしのハコモノではなかった」「スタッフとのコミュニケーションがあった」「本職の人が作ったアバター」などの特徴も、継続にはATLUS側の負担を必要とする類のものです。

同時に、《高度に運営されていた企業シムを引き継ぎ》という形態が、運営に参加するユーザーにとっても難易度が高いものであろうことは想像に難くありません。

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辛辣な書き方に思われるかもしれませんが、運営を継続するならばこういった事項もいずれ問題として俎上に上がるはずです。

ユーザ主導、ということであれば、シム継続に限らず、もっとファンコミュニティ寄りの展開もありうるでしょう。
例えばUenoあたりに有志で土地を借りて、ボトルキャップなどのアイテムを飾った博物館や、店員がゲームの制服で応対するカフェを開くとか。
現実問題として継続が難しい現状、そういった視点も含めて今後の展開を考えていく必要があるのではないかと思います。

なにはともあれ、ATLUS VEGASを運営してくださったアトラスの皆様はじめ関係者の皆様に感謝いたします。



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Posted by Noras Karas at 13:45│Comments(0)分析
 
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