2008年08月31日
民族衣装《ウズベク》その2
久々の新商品です。
ブログもすっかり更新ペースが落ちてしまって、お読みの皆様には申し訳ありません。
特に、《素手スカルプ》の続編をお待ちの方もおられるかと思います。
実はRLで多忙というのもあるのですが、新商品と素手スカルプの両方に関係するハマリ症状に陥りまして、両方の作業が同時に滞ってしまっていたのです。
その問題は一応の解決をみたので、今後はマイペースで進行していく予定です。
皆様、ご迷惑をおかけしますが、気長にお待ちください…。
さて新製品、ウズベク人衣装です。

以前発売したウズベク人衣装の模様替えになります。とはいえ色替えではなく模様替えなので、形こそ同じですがテクスチャは新規に作り起こしています。
帽子(チュビチェイカ)は前回は結構地味なデザインでしたが、今回は刺繍による花模様にしてみました。全体的にこちらの方が鮮やか・爽やかな作りですね。
前回同様、半袖、おさげ髪を同梱しています。
お店はこちら
ブログもすっかり更新ペースが落ちてしまって、お読みの皆様には申し訳ありません。
特に、《素手スカルプ》の続編をお待ちの方もおられるかと思います。
実はRLで多忙というのもあるのですが、新商品と素手スカルプの両方に関係するハマリ症状に陥りまして、両方の作業が同時に滞ってしまっていたのです。
その問題は一応の解決をみたので、今後はマイペースで進行していく予定です。
皆様、ご迷惑をおかけしますが、気長にお待ちください…。
さて新製品、ウズベク人衣装です。

以前発売したウズベク人衣装の模様替えになります。とはいえ色替えではなく模様替えなので、形こそ同じですがテクスチャは新規に作り起こしています。
帽子(チュビチェイカ)は前回は結構地味なデザインでしたが、今回は刺繍による花模様にしてみました。全体的にこちらの方が鮮やか・爽やかな作りですね。
前回同様、半袖、おさげ髪を同梱しています。
お店はこちら
2008年08月23日
古いランドマーク
インベントリの中から見つけた、1年以上は前のランドマーク。
久々に訪ねてみることにした。

レトロな町並みが楽しいシムだったなぁ。
サンドボックスにいたオーナーさん、親切だったっけ。
あのヘアサロンやレース場は、まだあるかなぁ…。

でもセカンドライフは、時間の流れが速いからな。
更地になってたらどうしよう。
それどころか、まるごとレンタルモールになってたりして…。

……さすがに地獄は予想外だったわ。
件の地獄はこちらです。迫力が凄いのです。
久々に訪ねてみることにした。

レトロな町並みが楽しいシムだったなぁ。
サンドボックスにいたオーナーさん、親切だったっけ。
あのヘアサロンやレース場は、まだあるかなぁ…。

でもセカンドライフは、時間の流れが速いからな。
更地になってたらどうしよう。
それどころか、まるごとレンタルモールになってたりして…。

……さすがに地獄は予想外だったわ。
件の地獄はこちらです。迫力が凄いのです。
2008年08月17日
民族衣装《パシュトゥン》
パキスタンからアフガニスタンに住む遊牧民の衣装です。
今回は特にギルザイ・パシュトゥン族と呼ばれるグループのものを基本的なモチーフにしています。日本ではかなりマイナーな民族と思われますが、衣装には様々な特徴が盛り込まれています。
#実はセカンドライフ内にもいくつか中東系の衣装を扱う店がある(というよりあちらのユーザも結構いるようです。SL5周年記念祭にもブースが出てましたね)のですが、このタイプは見かけたことがありません。それも作るに至った理由のひとつです。
#(…さらに余談ですが、現実であれSLであれ、中東系の衣装を検索すると、まず大半がベリーダンス衣装です…それはそれで需要があるのでしょうけれど)
先だって特徴的と書きましたが、順を追って簡単に説明してみましょう。

この地域につきもののヴェールは、資料の多くで単に一枚布を乗せるスタイルになっています。このセットではそのタイプをメインに、オマケとしてスカルプ製のスッポリ覆うタイプを同梱しています。お好みで装着してください。
ヴェールの中には銀製の額飾りをすることがあるようです。このセットには2種付けていますので、こちらもお好みで(ヴェールともどもサイズが多少タイトになっていますが、modify可としてありますので調整は皆様各自で可能です。なお、同じ理由から、併用する髪型はショート系をお勧めします)。
《ケミス》と呼ばれるドレスの胸には《ガレワァン》と呼ばれる刺繍つきパネルがほどこされます。これは一族ごとに異なる模様が刺繍されるようです(経緯こそ違いますが、フィッシャーマンズセーターを連想させますね)。
また、長い袖を折り返して着るようなので、セットでは袖部分のみプリム製のものをつけています。
腰には《ワアニ》《ワッテ》などと呼ばれるビーズ製の魔除けを下げています。形や装着方法は様々のようですが、今回は腰の左右につけるタイプとしました。
ケミスの下には《パルトゥグ》というズボンをはいています。
これはゆったりしたズボンのひざから下が、1メートルくらいの細いチューブ状になっている不思議な形のズボンで、その部分を蛇腹状に(…つまり恐らくはルーズソックス状に…)縮めて履くことで、砂や虫などの侵入を防ぐようです。
服飾系のデータベースを探し回って見つけた資料では、赤系の意外と派手な色をしています(おそらく魔除けの意味合いがあるのでしょう)。ひざ下の、ルーズソックス部分のてっぺんにはワアニと同じ色のビーズが縫いこまれていますが、これも同じく魔除けと思われます。
このセットでは、ズボン+靴下の2レイヤーを組み合わせて《ヒザ上ゆったり・下タイト》なフォルムを再現しているほか、蛇腹を再現するためのオプションパーツ(一部スカルプ使用)を用意しました。
購入はこちらで可能です。
今回は特にギルザイ・パシュトゥン族と呼ばれるグループのものを基本的なモチーフにしています。日本ではかなりマイナーな民族と思われますが、衣装には様々な特徴が盛り込まれています。
#実はセカンドライフ内にもいくつか中東系の衣装を扱う店がある(というよりあちらのユーザも結構いるようです。SL5周年記念祭にもブースが出てましたね)のですが、このタイプは見かけたことがありません。それも作るに至った理由のひとつです。
#(…さらに余談ですが、現実であれSLであれ、中東系の衣装を検索すると、まず大半がベリーダンス衣装です…それはそれで需要があるのでしょうけれど)
先だって特徴的と書きましたが、順を追って簡単に説明してみましょう。

この地域につきもののヴェールは、資料の多くで単に一枚布を乗せるスタイルになっています。このセットではそのタイプをメインに、オマケとしてスカルプ製のスッポリ覆うタイプを同梱しています。お好みで装着してください。
ヴェールの中には銀製の額飾りをすることがあるようです。このセットには2種付けていますので、こちらもお好みで(ヴェールともどもサイズが多少タイトになっていますが、modify可としてありますので調整は皆様各自で可能です。なお、同じ理由から、併用する髪型はショート系をお勧めします)。
《ケミス》と呼ばれるドレスの胸には《ガレワァン》と呼ばれる刺繍つきパネルがほどこされます。これは一族ごとに異なる模様が刺繍されるようです(経緯こそ違いますが、フィッシャーマンズセーターを連想させますね)。
また、長い袖を折り返して着るようなので、セットでは袖部分のみプリム製のものをつけています。
腰には《ワアニ》《ワッテ》などと呼ばれるビーズ製の魔除けを下げています。形や装着方法は様々のようですが、今回は腰の左右につけるタイプとしました。
ケミスの下には《パルトゥグ》というズボンをはいています。
これはゆったりしたズボンのひざから下が、1メートルくらいの細いチューブ状になっている不思議な形のズボンで、その部分を蛇腹状に(…つまり恐らくはルーズソックス状に…)縮めて履くことで、砂や虫などの侵入を防ぐようです。
服飾系のデータベースを探し回って見つけた資料では、赤系の意外と派手な色をしています(おそらく魔除けの意味合いがあるのでしょう)。ひざ下の、ルーズソックス部分のてっぺんにはワアニと同じ色のビーズが縫いこまれていますが、これも同じく魔除けと思われます。
このセットでは、ズボン+靴下の2レイヤーを組み合わせて《ヒザ上ゆったり・下タイト》なフォルムを再現しているほか、蛇腹を再現するためのオプションパーツ(一部スカルプ使用)を用意しました。
購入はこちらで可能です。
2008年08月15日
雲南の花嫁
中国・雲南省の少数民族を題材にした映画《雲南の花嫁》が公開されています。
これは趣味上も商売上も外せまい、と、さっそく観にいきました。
(その割に前作《ルオマの初恋》も舞台《シャングリラ》も外してますけど…)
※ちなみに多少のネタバレがありますのでご覧になる方はご注意を。

雲南省イ族(彝族)の間には、結婚後3年間別居しなくてはいけないというしきたりがあります。主人公は夫会いたさに、夫がコーチを務める《龍舞(中華街の新年なんかでやるアレですね)》のメンバーになろうとするわけですが、それをめぐって様々な騒動が巻き起こります。
基本的にはかなりベッタベタです。
監督は意図的にエンターテインメント性を取り入れたと言っていますが、結果、スポ根あり、ミュージカルあり、都会帰りのライバルやお金持ちの御曹司あり、借金のカタあり、果てはカンフー(?)までありとバラエティに富んだ仕上がりになっています。
見どころは主人公のじゃじゃ馬ぶりと、新郎のダメっぷり。
新郎はしきたりにこだわる不器用な男なのですが、それゆえか翻弄されまくり、ありとあらゆるダメバリエーションを見せつけます。最初は石黒賢っぽかったのにだんだん伊藤淳史に見えてきます。
一方の主人公は本田美奈子に似ているわけですが、こちらは天真爛漫な(70年代あたりの)ラブコメヒロインですね。困った友達のために奔走したり、泣きそうな時に畑の真ん中の道を疾走したり。
また、事あるごとに出てくる歌ですが、たしか実際、即興の歌で男女がコミュニケートする風習があのへんにはあったはず(うろおぼえ)。なのでネイティブの要素なのに取り入れたらミュージカル風になっちゃったわけですね。
全体的には…いくらか伏線がヤッツケになってる部分がありますが、総合的には面白い佳作だったと思います。
…なお、この服装は発売未定です、スミマセン。いろいろ作りたいリストが伸びる一方なもので…。
これは趣味上も商売上も外せまい、と、さっそく観にいきました。
(その割に前作《ルオマの初恋》も舞台《シャングリラ》も外してますけど…)
※ちなみに多少のネタバレがありますのでご覧になる方はご注意を。

雲南省イ族(彝族)の間には、結婚後3年間別居しなくてはいけないというしきたりがあります。主人公は夫会いたさに、夫がコーチを務める《龍舞(中華街の新年なんかでやるアレですね)》のメンバーになろうとするわけですが、それをめぐって様々な騒動が巻き起こります。
基本的にはかなりベッタベタです。
監督は意図的にエンターテインメント性を取り入れたと言っていますが、結果、スポ根あり、ミュージカルあり、都会帰りのライバルやお金持ちの御曹司あり、借金のカタあり、果てはカンフー(?)までありとバラエティに富んだ仕上がりになっています。
見どころは主人公のじゃじゃ馬ぶりと、新郎のダメっぷり。
新郎はしきたりにこだわる不器用な男なのですが、それゆえか翻弄されまくり、ありとあらゆるダメバリエーションを見せつけます。最初は石黒賢っぽかったのにだんだん伊藤淳史に見えてきます。
一方の主人公は本田美奈子に似ているわけですが、こちらは天真爛漫な(70年代あたりの)ラブコメヒロインですね。困った友達のために奔走したり、泣きそうな時に畑の真ん中の道を疾走したり。
また、事あるごとに出てくる歌ですが、たしか実際、即興の歌で男女がコミュニケートする風習があのへんにはあったはず(うろおぼえ)。なのでネイティブの要素なのに取り入れたらミュージカル風になっちゃったわけですね。
全体的には…いくらか伏線がヤッツケになってる部分がありますが、総合的には面白い佳作だったと思います。
…なお、この服装は発売未定です、スミマセン。いろいろ作りたいリストが伸びる一方なもので…。
2008年08月14日
素手スカルプ5・縫い目のタイプ
バージョン1.20くらいから、スカルプトの設定ウインドウに項目が増えました。
今日は、これについて軽く触れてみましょう。
プリムの編集画面でスカルプト(変形済み)を選択すると、その下に《縫い目のタイプ》と銘打たれたドロップダウンが出現します。
開いてみると内容は画像の通り。4種類(+1)から、図形にかかわる何かを設定できるようです。
例によって、実際に設定してみましょう。
わかりやすいよう、今回は平面ではなく、円筒を3/4に切った形のスカルプトテクスチャを作って、それぞれの設定を入れてました。結果は以下のとおりです。

スカルプトテクスチャの上下左右がどう接続されるかの設定のようです。
球形:左右端が接続。上端は上端同士、下端は下端同士で接続。
トーラス:左右端・上下端がそれぞれ接続。結果としてドーナツ型に。
平面:上下左右接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
シリンダー:左右端が接続。上下端は接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
(なし):少なくとも見た目上は平面と同じ
注意が必要なのは、接続される場合、テクスチャの端の部分が接続先に向けて引き伸ばされるという点です。
具体的には、たとえば《球形》を使った図形に均等にテクスチャを貼りたい場合、左端と右端の頂点間には、1/32の隙間を開ける前提で作業すべきということになります。
(逆に《平面》を使って、左端と右端の頂点をピッタリ合わせるという方法もなくはありませんが…この場合残りの部分が31分割というややこしい数字になる点に注意が必要です)
#余談ですが、これらの接続ルールを逆用している例もあります。
#接続のために引き伸ばされた部分は平面になるので、たとえばテーブルの形を横だけ作った状態で《球形》設定にすることで、作っていないはずの《平らなテーブル表面》を補完させているクリエイターもいるようです。
ちなみにこのドロップダウン、ベータグリッドビューワではちょっと前から実装されていたのですが、それ以前は、LSL上からのみ設定可能でした。
今日は、これについて軽く触れてみましょう。
プリムの編集画面でスカルプト(変形済み)を選択すると、その下に《縫い目のタイプ》と銘打たれたドロップダウンが出現します。
開いてみると内容は画像の通り。4種類(+1)から、図形にかかわる何かを設定できるようです。
例によって、実際に設定してみましょう。
わかりやすいよう、今回は平面ではなく、円筒を3/4に切った形のスカルプトテクスチャを作って、それぞれの設定を入れてました。結果は以下のとおりです。

スカルプトテクスチャの上下左右がどう接続されるかの設定のようです。
球形:左右端が接続。上端は上端同士、下端は下端同士で接続。
トーラス:左右端・上下端がそれぞれ接続。結果としてドーナツ型に。
平面:上下左右接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
シリンダー:左右端が接続。上下端は接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
(なし):少なくとも見た目上は平面と同じ
注意が必要なのは、接続される場合、テクスチャの端の部分が接続先に向けて引き伸ばされるという点です。
具体的には、たとえば《球形》を使った図形に均等にテクスチャを貼りたい場合、左端と右端の頂点間には、1/32の隙間を開ける前提で作業すべきということになります。
(逆に《平面》を使って、左端と右端の頂点をピッタリ合わせるという方法もなくはありませんが…この場合残りの部分が31分割というややこしい数字になる点に注意が必要です)
#余談ですが、これらの接続ルールを逆用している例もあります。
#接続のために引き伸ばされた部分は平面になるので、たとえばテーブルの形を横だけ作った状態で《球形》設定にすることで、作っていないはずの《平らなテーブル表面》を補完させているクリエイターもいるようです。
ちなみにこのドロップダウン、ベータグリッドビューワではちょっと前から実装されていたのですが、それ以前は、LSL上からのみ設定可能でした。
2008年08月13日
SimprimLife《リュウグウノツカイ》ver1.1
《リュウグウノツカイ》をマイナーバージョンアップいたしました。
具体的には動きの揺れ(特に頭部)を小さくし、深海魚っぽい滑らかさ・静かさを意識してみました。

表面的には小改造なのですが(微調整としてはかなり手間どっています…)、結果、前のバージョンとはかなりイメージが変化しています。ぜひショップにてご覧ください。
なお、ご購入頂いた方からご希望があれば、新バージョンの無料進呈もさせていただく予定です。
ショップはこちら
具体的には動きの揺れ(特に頭部)を小さくし、深海魚っぽい滑らかさ・静かさを意識してみました。

表面的には小改造なのですが(微調整としてはかなり手間どっています…)、結果、前のバージョンとはかなりイメージが変化しています。ぜひショップにてご覧ください。
なお、ご購入頂いた方からご希望があれば、新バージョンの無料進呈もさせていただく予定です。
ショップはこちら
2008年08月12日
素手スカルプ4・妥当なサイズは?
1週間以上ご無沙汰してすみません。マイペースでまいります。
第4回は、スカルプトテクスチャの適切なサイズについてです。
スカルプトの各頂点が、スカルプトテクスチャの個々のドットを情報として使っているという事は、前回までで説明しました。
では、適切な頂点数=スカルプトテクスチャのサイズは、どのくらいでしょう?
(公式Wikiなどに説明はあるのですが、実学として)実際に、16*16、32*32、64*64のスカルプトテクスチャを作って、そこに升目模様のテクスチャを張り付けてみました。

32*32と64*64はほぼ同じ模様ですが、16*16は飛び飛びになっています。よく見ると1つ飛びで目が詰まってしまっているようですね。
この結果から、テクスチャを正しく表示するには、スカルプトテクスチャの1辺が最低32ピクセル必要ということがわかります。
逆に、それ以上のサイズで作っても、手間が増える割に解像度が上がらないことが予想されます。
しかし、この話にはもう少し先があります。
実はリンデンが推奨しているスカルプトテクスチャのサイズは64*64なのです。
詳細はこのへんに書かれていますが、かいつまんで言うと、スカルプトの設定によっては32列ではなく33列分の頂点データが必要になる場合がある…ということのようです。
(64*64のテクスチャの場合、0,2,4…62という風に偶数ピクセル目から32列分のデータを拾ったあと、33列目には63ピクセル目のデータを使うようです)
この条件に当てはまるときに32*32のテクスチャを使っていると、当然ながら最後のデータが正しく取得されないことになります。
その結果スカルプトの端が予想外の向きに歪んでしまう。
実際、作ったスカルプトのちょうど継ぎ目にあたる部分がズレて困った経験がおありの人も多いのではないでしょうか?
結論としては、《32*32で作ったスカルプトテクスチャを、64*64に拡大して使う》のが、一から構築する場合には最も妥当な方法といえそうです。
(ちなみに拡大時には、《ニアレストネイバー(=いちばん近い座標の色をそのまま使う)》形式を選ぶといいでしょう。多くのツールの場合、デフォルトの拡大方法(バイキュービックなど)ではスキマを中間色で埋めてしまいます)
#蛇足ですが、かつてはスカルプトテクスチャを大き目に作る理由がもうひとつありました。
#もともと画像は、アップロード時にJPEG2000形式に変換されるため、多少の劣化を伴います。
#しかし、小さい画像…特にスカルプトテクスチャでは、この小さな劣化も致命的な結果になるため、それを防ぐために必要以上に大きいサイズ(128*128など)でアップロードすることがよく行われました。
#現在では、小さい画像のアップロード時にはロスレス(劣化するのを防ぐ)設定ができるようになって、こういった大型スカルプトテクスチャの必要性は薄れているようです。
第4回は、スカルプトテクスチャの適切なサイズについてです。
スカルプトの各頂点が、スカルプトテクスチャの個々のドットを情報として使っているという事は、前回までで説明しました。
では、適切な頂点数=スカルプトテクスチャのサイズは、どのくらいでしょう?
(公式Wikiなどに説明はあるのですが、実学として)実際に、16*16、32*32、64*64のスカルプトテクスチャを作って、そこに升目模様のテクスチャを張り付けてみました。

32*32と64*64はほぼ同じ模様ですが、16*16は飛び飛びになっています。よく見ると1つ飛びで目が詰まってしまっているようですね。
この結果から、テクスチャを正しく表示するには、スカルプトテクスチャの1辺が最低32ピクセル必要ということがわかります。
逆に、それ以上のサイズで作っても、手間が増える割に解像度が上がらないことが予想されます。
しかし、この話にはもう少し先があります。
実はリンデンが推奨しているスカルプトテクスチャのサイズは64*64なのです。
詳細はこのへんに書かれていますが、かいつまんで言うと、スカルプトの設定によっては32列ではなく33列分の頂点データが必要になる場合がある…ということのようです。
(64*64のテクスチャの場合、0,2,4…62という風に偶数ピクセル目から32列分のデータを拾ったあと、33列目には63ピクセル目のデータを使うようです)
この条件に当てはまるときに32*32のテクスチャを使っていると、当然ながら最後のデータが正しく取得されないことになります。
その結果スカルプトの端が予想外の向きに歪んでしまう。
実際、作ったスカルプトのちょうど継ぎ目にあたる部分がズレて困った経験がおありの人も多いのではないでしょうか?
結論としては、《32*32で作ったスカルプトテクスチャを、64*64に拡大して使う》のが、一から構築する場合には最も妥当な方法といえそうです。
(ちなみに拡大時には、《ニアレストネイバー(=いちばん近い座標の色をそのまま使う)》形式を選ぶといいでしょう。多くのツールの場合、デフォルトの拡大方法(バイキュービックなど)ではスキマを中間色で埋めてしまいます)
#蛇足ですが、かつてはスカルプトテクスチャを大き目に作る理由がもうひとつありました。
#もともと画像は、アップロード時にJPEG2000形式に変換されるため、多少の劣化を伴います。
#しかし、小さい画像…特にスカルプトテクスチャでは、この小さな劣化も致命的な結果になるため、それを防ぐために必要以上に大きいサイズ(128*128など)でアップロードすることがよく行われました。
#現在では、小さい画像のアップロード時にはロスレス(劣化するのを防ぐ)設定ができるようになって、こういった大型スカルプトテクスチャの必要性は薄れているようです。
2008年08月05日
素手スカルプ3・RGBをすべて使うと
さて、赤がx座標、緑がy座標の数値になることは、前回の記事に書きました。
では、最後の座標系=高さ(Z)を示すのは何か?
言うまでもなく、これも編集ツールと同じ結果、つまり青になります。
たとえば、下図のように書いてみると…

こういう結果になるわけです(予告で貼った画像はこうしてできているわけです)。

結構ガタガタしていますが、これは文字自体が1色で書かれているためです。
アンチエイリアスやボカシを使って(もちろん手書きでもOKですが)中間の高度を作ってやれば、かなりなめらかにすることができます。
(実際、インワールド用スカルプ作成ツール《IWATE》などは、作った画像用のボカシフィルタを実装しています)
ともあれ、とりあえず理屈としてはご理解頂けたのではないでしょうか。
昨日、ちらっと「スカルプトでシムの地図を作る」という話をしました。
しかし通常の平面の地図であれば元々スカルプトを使う必要はありません。ではスカルプトを使うと地図に何ができるのか?
お分かりでしょう、高度の再現ができるわけです。立体地図ですね。
シムの各地点の高ささえ取得できれば、それを青色の明るさに変換することで地図に高度の凹凸をつけられる、ということです。
もちろん、等高線でさえあれば実物でもできます。メタバーズがこのへんでデモを公開してますね。
では、最後の座標系=高さ(Z)を示すのは何か?
言うまでもなく、これも編集ツールと同じ結果、つまり青になります。
たとえば、下図のように書いてみると…

こういう結果になるわけです(予告で貼った画像はこうしてできているわけです)。

結構ガタガタしていますが、これは文字自体が1色で書かれているためです。
アンチエイリアスやボカシを使って(もちろん手書きでもOKですが)中間の高度を作ってやれば、かなりなめらかにすることができます。
(実際、インワールド用スカルプ作成ツール《IWATE》などは、作った画像用のボカシフィルタを実装しています)
ともあれ、とりあえず理屈としてはご理解頂けたのではないでしょうか。
昨日、ちらっと「スカルプトでシムの地図を作る」という話をしました。
しかし通常の平面の地図であれば元々スカルプトを使う必要はありません。ではスカルプトを使うと地図に何ができるのか?
お分かりでしょう、高度の再現ができるわけです。立体地図ですね。
シムの各地点の高ささえ取得できれば、それを青色の明るさに変換することで地図に高度の凹凸をつけられる、ということです。
もちろん、等高線でさえあれば実物でもできます。メタバーズがこのへんでデモを公開してますね。
2008年08月04日
素手スカルプ2・まずRとG
まずは下の画像をご覧ください。

スカルプトテクスチャです。
これをアップロードしてスカルプトテクスチャとして使うと、《平面》ができます。
(※jpgなので厳密には誤差=凹凸ができます。私の作ったこれを保存して使ってもいいのですが、作り方はこのあと説明しますのでご自分で作成される方がいいでしょう)
平面ということで、実は思いのほかシンプルな方法で作られています。
適当なペイントソフトで
・左が黒(0,0,0)、右が真っ赤(255,0,0)のグラデーション
・下が黒、上が真緑(0,255,0)のグラデーション
という2枚のレイヤーを作って、《比較(明)》で合成しただけのものです。
(※PhotoShopElementsの場合。FireWorksだとRGB別の重ねができるのでそちらを使った方が便利です)
結果としてできる画像は、
左下(0,0,0)
左上(0,255,0)
右下(255,0,0)
右上(255,255,0)
となります。

…なにかお気づきになるでしょうか?
シムを上から見た時の、xy座標と同じになっています。
x座標は右(シムでいえば東)へ行くほど大きく、y座標は上(北)へ行くほど大きく、そしてどちらも0から255の範囲で表されます。
つまり赤はx座標、緑はy座標に対応しているわけです。
(この色分けはモノ作りをした住人なら見覚えがあるでしょう。《編集》ツールの移動や回転を操作する部分は、赤や緑色で描かれています。これはこのままXYの対応状況を示していたわけです)
この対応関係をそのまま応用してシムの地図を作っているところもありますね。貼るテクスチャは地図からキャプチャしてもいいし、uidで呼び出す方法もあるとかないとか。
ちなみに冒頭のテクスチャを実際に貼るとこうなります。

使ったスカルプトテクスチャとテストパターンを、それぞれ立方体プリムとスカルプトに貼り付けてみたものです。
平面だけに、引っ張った割にはあまり面白い結果にはなってなくてスミマセン。次回はZ座標も入れてみます。

スカルプトテクスチャです。
これをアップロードしてスカルプトテクスチャとして使うと、《平面》ができます。
(※jpgなので厳密には誤差=凹凸ができます。私の作ったこれを保存して使ってもいいのですが、作り方はこのあと説明しますのでご自分で作成される方がいいでしょう)
平面ということで、実は思いのほかシンプルな方法で作られています。
適当なペイントソフトで
・左が黒(0,0,0)、右が真っ赤(255,0,0)のグラデーション
・下が黒、上が真緑(0,255,0)のグラデーション
という2枚のレイヤーを作って、《比較(明)》で合成しただけのものです。
(※PhotoShopElementsの場合。FireWorksだとRGB別の重ねができるのでそちらを使った方が便利です)
結果としてできる画像は、
左下(0,0,0)
左上(0,255,0)
右下(255,0,0)
右上(255,255,0)
となります。

…なにかお気づきになるでしょうか?
シムを上から見た時の、xy座標と同じになっています。
x座標は右(シムでいえば東)へ行くほど大きく、y座標は上(北)へ行くほど大きく、そしてどちらも0から255の範囲で表されます。
つまり赤はx座標、緑はy座標に対応しているわけです。
(この色分けはモノ作りをした住人なら見覚えがあるでしょう。《編集》ツールの移動や回転を操作する部分は、赤や緑色で描かれています。これはこのままXYの対応状況を示していたわけです)
この対応関係をそのまま応用してシムの地図を作っているところもありますね。貼るテクスチャは地図からキャプチャしてもいいし、uidで呼び出す方法もあるとかないとか。
ちなみに冒頭のテクスチャを実際に貼るとこうなります。

使ったスカルプトテクスチャとテストパターンを、それぞれ立方体プリムとスカルプトに貼り付けてみたものです。
平面だけに、引っ張った割にはあまり面白い結果にはなってなくてスミマセン。次回はZ座標も入れてみます。
2008年08月03日
素手スカルプ1・予告
《スカルプテッドプリム(スカルプ)》という技法がセカンドライフに実装されてそろそろ1年でしょうか。当初は市販の3Dツールでも四苦八苦していたものが、今ではノウハウも出そろい、ものづくりの分野では定番に近い技術になりつつあります。
さらに、個人発のエディタなどもいくつか登場しているようです。
しかし、やはり難しいと感じる住人の方も多いのではないでしょうか。
スカルプテッドプリムをかいつまんで説明すると、《スカルプトテクスチャ》と呼ばれる画像を立体の頂点データとして使い、ある程度自由な立体を作る技術です。
スカルプトテクスチャの仕組みは思いのほかシンプルで、「プリムの頂点の座標(x,y,z)を、色(r,g,b)に置き換える」ことにより生成されます。
↓こんな感じですね。

逆に言えば、rgbをいじれれば、3Dツールがなくてもある程度のスカルプトを作れるのではないか…?
そのあたりを色々実験していこう、それでなんかできないかな、というのがこの《素手スカルプ》の趣旨です。
具体的には、なるたけシンプルな方法でスカルプをひねくることで、仕組みを知ったり、隠れた特徴をつかんだりしていこうという話です。
商品同様ニッチまっしぐらな話ですが(というより、ブログの常でそもそも続くかどうかも怪しい)、興味のある向きは、暇な時にでもご覧くだされば幸いです。
とりあえず今日は予告まで。
さらに、個人発のエディタなどもいくつか登場しているようです。
しかし、やはり難しいと感じる住人の方も多いのではないでしょうか。
スカルプテッドプリムをかいつまんで説明すると、《スカルプトテクスチャ》と呼ばれる画像を立体の頂点データとして使い、ある程度自由な立体を作る技術です。
スカルプトテクスチャの仕組みは思いのほかシンプルで、「プリムの頂点の座標(x,y,z)を、色(r,g,b)に置き換える」ことにより生成されます。
↓こんな感じですね。

逆に言えば、rgbをいじれれば、3Dツールがなくてもある程度のスカルプトを作れるのではないか…?
そのあたりを色々実験していこう、それでなんかできないかな、というのがこの《素手スカルプ》の趣旨です。
具体的には、なるたけシンプルな方法でスカルプをひねくることで、仕組みを知ったり、隠れた特徴をつかんだりしていこうという話です。
商品同様ニッチまっしぐらな話ですが(というより、ブログの常でそもそも続くかどうかも怪しい)、興味のある向きは、暇な時にでもご覧くだされば幸いです。
とりあえず今日は予告まで。
2008年08月02日
民族衣装《ウズベク》
中央アジア・ウズベキスタンの民族衣装です。

特徴は服の「ハンアトラス(アトラス柄)」と呼ばれる独特の模様。
ワンピースはシャツレイヤー部分の切り替えで、えりつき長袖・えりなし半袖の2種を選択可能です。
(ちなみにスカートはフレキシではありませんのでご注意)
そしてもうひとつの特徴は、つばのない帽子(チュビチェイカまたはドッピと呼ばれているようです)でしょう。頭にチョコンと乗せると、なかなか可愛いアイテムです。今回のセットには特殊な技術はほとんど使っていないので、価格はほぼこの帽子代みたいなもの(…というのはちょっと大げさか)。
ちなみにこの不思議な模様、調べてみたところ《種がいっぱい詰まったトウガラシ》のようです。現地では豊穣・多産のシンボルだとか。
なお、今回はこれらと一緒にプリムの「おさげ髪」が同梱されています。
元々自分用のザックリした作りなので今回同梱するか迷いましたが、「おさげ」はこの服装には定番の組み合わせなので、あくまでオマケということでつけました。
ちなみに、「化粧でまゆげを太くつなげてしまう」という古い伝統もあるのですが、それはさすがに需要がなさそうなので、残念ながら作っておりません。
店はこちらです。

特徴は服の「ハンアトラス(アトラス柄)」と呼ばれる独特の模様。
ワンピースはシャツレイヤー部分の切り替えで、えりつき長袖・えりなし半袖の2種を選択可能です。
(ちなみにスカートはフレキシではありませんのでご注意)
そしてもうひとつの特徴は、つばのない帽子(チュビチェイカまたはドッピと呼ばれているようです)でしょう。頭にチョコンと乗せると、なかなか可愛いアイテムです。今回のセットには特殊な技術はほとんど使っていないので、価格はほぼこの帽子代みたいなもの(…というのはちょっと大げさか)。
ちなみにこの不思議な模様、調べてみたところ《種がいっぱい詰まったトウガラシ》のようです。現地では豊穣・多産のシンボルだとか。
なお、今回はこれらと一緒にプリムの「おさげ髪」が同梱されています。
元々自分用のザックリした作りなので今回同梱するか迷いましたが、「おさげ」はこの服装には定番の組み合わせなので、あくまでオマケということでつけました。
ちなみに、「化粧でまゆげを太くつなげてしまう」という古い伝統もあるのですが、それはさすがに需要がなさそうなので、残念ながら作っておりません。
店はこちらです。
2008年08月01日
NG集
ミャオ族衣装の飾りとして、角飾りと並んで特徴的なのがスカートの上に配置された帯状の飾りです。
これはフレキシプリムで作っているのですが、パッケージ写真ではやはりこれがフリフリしているところを見せたい。
…さて、しかしどうやって撮ろうか?
要はスナップショットが撮られる瞬間に、フワッとしていればいいわけです。
フレキシは多少のタイムラグがあるので、最初は
《編集》で上下に移動
↓
フレキシの動きが収まらないうちに《スナップショット》
という手順を試したわけですが、どうもうまくありません。スナップショットの生成にも2秒くらいのタイムラグがあるため、画像が生成される頃にはさすがの揺れも収まってしまいます。
スクリプトでセルフタイマーでも作れればいいのですが、LSLにスナップショットを制御する命令はない。
で、次に試したのが《ポーズスタンドごと落とす》方法。
ポーズスタンドに物理設定を入れ、3メートルくらい持ち上げる
↓
《編集》メニューを閉じると同時に《スナップショットを更新》
すると、落下の時間差と更新のタイムラグが重なってちょうどいい状態が撮れるのではないか?
で、何枚か試した画像がコレ。

後ろにコケるわ回転するわ、果てはスカイボックスから落っこちてバウンドするわと、なかなか大変でした。
最終的には《スナップショットを更新》を押してからのタイムラグの間に、素早くポーズスタンドごと上下に移動させることにしました。
うーん、簡単なんだけど、飾りの動きがどうしても揃っちゃう。落下時の自然なゆらぎも捨てがたいなぁ。
実物のパッケージがどうなっているかは、ぜひ店でご確認ください。
店はこちら。
これはフレキシプリムで作っているのですが、パッケージ写真ではやはりこれがフリフリしているところを見せたい。
…さて、しかしどうやって撮ろうか?
要はスナップショットが撮られる瞬間に、フワッとしていればいいわけです。
フレキシは多少のタイムラグがあるので、最初は
《編集》で上下に移動
↓
フレキシの動きが収まらないうちに《スナップショット》
という手順を試したわけですが、どうもうまくありません。スナップショットの生成にも2秒くらいのタイムラグがあるため、画像が生成される頃にはさすがの揺れも収まってしまいます。
スクリプトでセルフタイマーでも作れればいいのですが、LSLにスナップショットを制御する命令はない。
で、次に試したのが《ポーズスタンドごと落とす》方法。
ポーズスタンドに物理設定を入れ、3メートルくらい持ち上げる
↓
《編集》メニューを閉じると同時に《スナップショットを更新》
すると、落下の時間差と更新のタイムラグが重なってちょうどいい状態が撮れるのではないか?
で、何枚か試した画像がコレ。

後ろにコケるわ回転するわ、果てはスカイボックスから落っこちてバウンドするわと、なかなか大変でした。
最終的には《スナップショットを更新》を押してからのタイムラグの間に、素早くポーズスタンドごと上下に移動させることにしました。
うーん、簡単なんだけど、飾りの動きがどうしても揃っちゃう。落下時の自然なゆらぎも捨てがたいなぁ。
実物のパッケージがどうなっているかは、ぜひ店でご確認ください。
店はこちら。