ソラマメブログ

  

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2008年10月07日

素手スカルプ7・角柱

前回までは《平面を盛り上げる》アプローチでしたが、今回は目先を変えて、最初から立体な造形について考えてみましょう。
グラデーションとレイヤーを使って、角柱を作ってみます。

今回は、まずxとyを設定するためのグラデーションを作り、その上にz用のグラデーションをレイヤーで乗せる方法とします。
(連載5回目で説明したとおり)縫い目を《球形》にすれば上下は自動的にふさがりますから、とりあえず側面の4面を作ることを考えましょう。

まずxとy。
角柱の側面がどのように伸びているか、真上から見て考えてみます。
まず1つの頂点(今回は左下から反時計回りとします)から考えると、右下隅、そして右上隅、左上隅とつながり、左下に戻ってきます。
これをそのまま座標で表現すれば、(0,0)→(255,0)→(255,255)→(0,255)→(0,0)となります。
この数字を、今までの連載で書いたように、1番目の数字(x)が赤、2番目の数字(y)が緑になるよう変換すると、

黒→赤→黄色→緑→黒

というグラデーションになります。

四角柱の外周に沿った四角形ができました。次に、これに高さ(=z=青)を追加しましょう。
これもグラデーションを使えば比較的簡単です。スカルプトテクスチャの上下をプリムの上下と同じにするなら、上が(0,0,255)、下が(0,0,0)のグラデーションということになります。
あとは、今までの連載と同様、《比較(明)》を使って合成してやれば完成です。
図にすると以下のようになります。



次回はこれを応用して角錐を作ります。  


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2008年10月06日

横浜トリエンナーレ


コレがなんだかお分かりでしょうか?

コレ、なんと、横浜で開催中の《横浜トリエンナーレ》会場にある、アップライト型のセカンドライフ筐体です。会場で偶然見つけました。中はMacっぽいけど。

セカンドライフは元々、こういったアートの展示・プレゼンテーションに向いたツールだと思います。
3Dで自由にCGを作れて、それを基本的に誰でも見に来れるわけですから、おあつらえむきとさえいえる。
実際インワールドで活躍しているアーチストの方もたくさんおられます。

しかしどうもコレはよろしくない。
見ていると、触ってる人はみんな、操作が分からず戸惑っているだけなのですね。

・そもそも筐体に書かれた情報量が多すぎる(写真からもわかるかと思います)。その割に必要な情報が見つからなかったりする。
・筐体に書かれた移動操作がカーソルキーではなくアルファベット。これだとチャットウインドウが開いていると「wwwwwwwwwwwwwwww」と打たれるだけで動けない。しかも触ってる人たちには、そもそも何故動けないのかすら理解できていない。
・動けても、「シムの境界」や「NO ENTRY」にぶつかりっぱなしとか。それらの境界の性質は住人には暗黙ですが、やはり初見の人が、しかも空中などでぶつかるとわかりにくいのです。
・専用シムはあるが、「NO ENTRY」で小さく区切られた工事現場しか動けない。だから多分、やってても面白みがわからない。
・また、誰か知ってる人がどっかにテレポートさせたり設定をいじったりするだけで、後からやる人には五里霧中になってしまう。

プレゼンテーションに力を発揮するはずのツールが、こういうプレゼンテーションの場でうまいこと機能してくれないのは、不幸なコトだと思うんですけどね…。

ちなみに専用シムはココ
公式サイトはココ。10月10日まで、ネタ募集中だそうです。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)RL

2008年10月02日

走馬灯《彼岸花》

走馬灯、といっても何か命にかかわる危険アイテムではありません。
現物を見たことがない方もおられるかもしれないので一応解説すると…

行燈の中にプロペラつきの絵筒が仕込んであり、それがロウソクの熱で回転します。
その結果、行燈の表面には絵筒の絵柄が影絵として投射される。
しかもそれが回転に従ってスクロールする…という仕組みのものです。
今でも法事なんかで使われることがありますが、最近はモーターで回すものが多いようですね。

走馬灯

行燈の表面に映る映像は、スクロールしながら四隅に近づくにつれ歪みます。
また、映像は床にもうっすらと映ります。もちろんこちらも歪みながら回転します。
しかも床の映り込みは、内側が四角で外側が円形。おまけに柱の部分は影になる…
当然ながらスカルプでないと到底不可能な表現です。
このへんがSimprimLifeのノウハウを活かした、この走馬灯のキモですね。

そして絵柄は彼岸花。
そうです、元々はお彼岸に間に合わせようと思っていたのです…。

中はカラッポです
(ちなみに中を覗いてもプロペラはありません。それで1プリム増えるのも馬鹿馬鹿しいでしょ?)

※なお、このオブジェクトの設置には、(オブジェクトの一部を床に埋め込む性質上)平らな床が必要です。購入の際にはご注意ください。

走馬灯は、当分の間燈篭祭り会場のみでの販売となる予定です。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品

2008年10月01日

EDO JAPAN 「秋の燈篭祭り」

EDO JAPANさんの《秋の燈篭祭り》に出店させていただきました。
イベントへの出店はこれが初めてですね。

燈篭祭り会場風景

…石燈篭というシブいアイテムが立ち並ぶ中でも、ひときわ地味なブースです。
元々、SimprimLifeの応用で暖めていた《走馬灯》のアイデアを実験していたところに、今回のイベントを聞きつけ土壇場で参加をさせていただいたという経緯があります。

#とはいえ、灯籠、とくに石灯籠がメインのイベントということで、部屋に飾る走馬灯は参加資格的にどうなんだろ?としばらく迷いました。
#Wikipediaを見るとなんとなくOKげに見えなくもないですが、一応事前にスタッフの方には《灯籠に似てるというか違うというか微妙なアイテムなんですが…》と問い合わせをし、無事参加OKを頂いております。ありがとうございます。
#しかし基本的には野外向けアイテムのイベントなので、さすがに気がひけて、もう1種野外用のアイテムを用意しました…。

各アイテムに関しては、また日を改めて。

EDO JAPAN 「秋の燈篭祭り」は、10月1日から31日まで開催です。
会場はこちら。
そして公式ブログはこちらです。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)イベント

2008年09月20日

ベトナムフェスティバル、ではなく

まずは近況。
御存知akibaのarare cafeにウチのモンシロチョウを置いて頂いたら、Walking Junさんのブログで紹介して頂けました。皆様ありがとうございます。
それと、最近ハロウィンが近いせいか、コウモリがちょこちょこ売れています。
1プリムでスクリプトも単純ですからゾロゾロ飛ばせます。これからの季節、いかがでしょう。

さて、東京・渋谷の代々木公園(NHKの横)で、ベトナムフェスティバルが開催されています。
ここはよくタイやスリランカなど、外国のフェアの会場となるのですが、今回もネイティブの人たちが集まるわ、都内ベトナム料理店が大挙出店するわ、おまけにアオザイのファッションショーまであるとなれば、商売柄行かずにはおれぬというものです。

しかし貼る写真は全然民族衣装じゃないのでした。


ついでにストリートビューも。  


Posted by Noras Karas at 18:47Comments(0)RL

2008年09月16日

素手スカルプ6・点と面

前回からずいぶん間が空いてしまい失礼しました。
多忙とともに、ちょうど今回書こうと思っていた部分でトラブってしまった場所があったため、進むに進めなくなってしまっていたのです…。
(ベータグリッドのロスレスアップロードに関して、ここ1月くらいで修正ってありましたっけ…?)

素手では特に(ツールを使ったものでもそうですが)できあがったスカルプトテクスチャを見ているとついつい忘れがちな点があります。
それは、テクスチャ上のドット1つ1つは《面》ではなく《点》である、ということです。
第1回のサンプルに使われた《あ》という文字を覚えておられるでしょうか?
かなりデコボコは大きいものの、一応文字にはなっていましたね。
しかしあのスカルプの文字、適当に書いているように見えて、実はひとつ意識していたことがあります。

それは、線の幅を最低でも2ピクセルにするということ。

平面のスカルプ上に、1個の点のみを突出させたところを想像してみてください。
あるいは、それが文字のドットに沿って、列をなして突き出している姿。
どうも出来上がるのは針山のようなもので、文字と同じ並びではあっても、可視性は極めて低いのでは…といったことが想像できるのではないかと思います。
(厳密には針山とは少し違う形になるのですが、それはまた別の回で)
逆にいえば、線(というより面)として表示させるためには、複数のピクセルからなる「平面」となるための幅が必要だったわけです。



この《点と面》の問題は、スカルプ用のテクスチャ作成時にもたまに頭をもたげてくる場合があります。頭の隅に置いておくと、役に立つかもしれません。

おまけ…としてはちょっと大きめですが、最後にTipsを。
平面から垂直に伸びあがったスカルプを作る方法を紹介します。
(今まで作ったような文字や、階段、ドット絵などを作りたいときに便利でしょう)
この講座で今まで紹介した平面の場合、単純に青のレイヤーを追加しても、赤と緑がグラデーションでできている、言い換えれば個々のピクセルの(x,y)が等間隔に並んでいるため垂直に切り立った形にはなりません。



そこで、飛び出した文字と、それに隣接するピクセルの(x,y)が垂直になるよう調整する方法を考えてみました。

まず1つ目の方法。
1:通常通り文字を青で書く
2:文字の形を選択し、下の平面(RとGのグラデーションのレイヤー)をコピー
3:それを4枚ペーストして、それぞれ上下左右に1ピクセルずらして合成
4:もう一度文字の形の選択範囲を作り、3のその部分を削除
5:(これで大部分は垂直に切り立つが)カドなど一部ヌケが出るので、そこは隣接するピクセルの色を置いてやる



そして2つ目の方法。
1:最初から平面(R+G)のレイヤーのグラデーションを、2ピクセルずつの16段階にしておく。
具体的には、いったんサイズを16*16に縮小して、《ニアレストネイバー》で32*32に再度拡大すればOK。
2:2*2幅の文字を書く。このとき、色の境界線をまたぐように書くのがポイント。



下のスナップショットは、左が未処理、真ん中が一つ目の方法、右が二つ目の方法を使ったものです。
後者の方が手間がかからないし整理もしやすいのですが、2*2ピクセルを1マスとして使うため、最大16ピクセルまでしか表現できないことなどの弱点があります。
むろん、どちらであれ周囲のテクスチャが歪むことに注意が必要なのは言うまでもありません。

  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)分析

2008年09月07日

ニコッとタウン

先行モニターに受かってたんですが、ログインどころか本登録さえしないうちに試験期間が終わっちゃいました…
いや、テスト中のせいか、サーバが1日に6時間くらいしか開いてないんですよ。
で、その時期その時間帯にはパソコンの前に座れなかった。

というわけで、これが私の《ニコッとタウン》初アクセス画面です。

登録もできてないんだから、たぶんここに書いてある「ブログなど」とかも使えないんだろうなぁ。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)こぼれ話

2008年09月02日

民族衣装《モラビア》

チェコ共和国東部、モラビア地方の民族衣装です。
今回は特に、ブルチノフ村という場所のものをモデルにしています。

実は元々、手元の資料にあった別の地方のものを作るつもりだったのですが、調べるうちにこの村のものになりました。
理由は大きく2つありまして、

1:もちろんデザインが映えている
 特にヘッドドレスと大きく膨らんだ菱形の袖が、同じ地方の似た服に比べてもハデで特徴的
 一説には世界で最も美しい民族衣装のひとつだとも。

2:有名なお祭りがあるため、資料が揃えやすい
《イーズダクラール》というこのお祭り、ボヘミア王が敵の目を欺くために女装したという故事にならっており、王様役の少年が女装に(声でバレないよう)バラをくわえた姿で、乗馬で練り歩くそうです。

これらの理由だけでも充分面白そうなのですが、間接的に

3:そのおかげで資料が多い
特に、村のホームページ(http://jizdakralu.vlcnov.cz/)には毎年の祭りの記録が結構な数収納されていました…

というのも理由になっています。

この地方の服はだいたい、
・前後2枚のプリーツスカートにエプロンを重ねて、広がったフォルムを作る。
・レースや刺繍を多用したブラウス+ベスト
・花飾りなど、特徴的な形のヘッドドレス
といった特徴があるようで、今回作ったのは、特にそれらが端的に現れた衣装といえます。

細かいところがかなり特徴的な衣装なので、できれば現物をお見せしたいのが正直なところです。
お店にいる時にでも声をかけていただければお見せできると思います(だいたいベータグリッドにいるせいか、あまりログイン時間は長くないのですけれど…)。

お店はこちら

余談ですが、この衣装を作るときに某博物館のデータベースを漁りました。
で、この衣装の試着例そのものはあったのですが、どうも現地のサイトと見比べると着方がおかしい気がする。
半袖を長袖として着ているのか袖のふくらみが伸びきってダレンとしてるし、スカートをエプロンの外側に着ているみたいだ…
研究機関でもそんなのがあるんだな、私も気をつけないと。
  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(2)店・商品

2008年09月01日

《SimprimLife》モンシロチョウ

SimprimLifeシリーズも、久々の登場です。
今回はモンシロチョウ。他のシリーズと同様、はばたきながら丸いルートを移動します。
SimprimLifeモンシロチョウ
はばたきの動作アニメーションは2種搭載しており、オーナーのクリックで切り替えが可能です。(特にllTargetOmegaを併用したモードは、飛行軌道のゆらぎなどが追加され、かなりリアルな動きになります)。

しかも1プリムなのに2頭出すことも可能!春先などによく見かける、蝶の追いかけっこが再現されます。
(1頭⇔2頭の切り替えは、オーナーのクリックで行います。クリックごとに、アニメーションと頭数の合計4モードに順々に切り替わるということですね。ちなみに店頭でデモしているのが、一番豪華な動作である「2頭+targetOmegaアリ」です)

他のシリーズと異なりサイズ別こそありませんが、コピー可なので1つ買えばどんどん置けます。しかもスクリプト・プリム数ともに軽いというこのシリーズの特徴は健在。

皆様のお庭・お花畑などにいかがでしょうか?

蝶のシリーズは、好評であれば別の種類も作ってみたいと思います。
構想はいくつかあるのですが、ご意見があればコメント頂ければ検討させていただきます(なにせ手が遅いので、出すと保証できないのが申し訳ないですが…)。
定番になるとうれしいですね…。

なにはともあれ、店頭のデモをご覧ください。

お店はこちら
  
タグ :Simprim商品


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品

2008年08月31日

民族衣装《ウズベク》その2

久々の新商品です。
ブログもすっかり更新ペースが落ちてしまって、お読みの皆様には申し訳ありません。
特に、《素手スカルプ》の続編をお待ちの方もおられるかと思います。
実はRLで多忙というのもあるのですが、新商品と素手スカルプの両方に関係するハマリ症状に陥りまして、両方の作業が同時に滞ってしまっていたのです。
その問題は一応の解決をみたので、今後はマイペースで進行していく予定です。
皆様、ご迷惑をおかけしますが、気長にお待ちください…。

さて新製品、ウズベク人衣装です。

以前発売したウズベク人衣装の模様替えになります。とはいえ色替えではなく模様替えなので、形こそ同じですがテクスチャは新規に作り起こしています。
帽子(チュビチェイカ)は前回は結構地味なデザインでしたが、今回は刺繍による花模様にしてみました。全体的にこちらの方が鮮やか・爽やかな作りですね。
前回同様、半袖、おさげ髪を同梱しています。

お店はこちら  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品

2008年08月23日

古いランドマーク

インベントリの中から見つけた、1年以上は前のランドマーク。
久々に訪ねてみることにした。


レトロな町並みが楽しいシムだったなぁ。

サンドボックスにいたオーナーさん、親切だったっけ。

あのヘアサロンやレース場は、まだあるかなぁ…。



でもセカンドライフは、時間の流れが速いからな。

更地になってたらどうしよう。

それどころか、まるごとレンタルモールになってたりして…。













……さすがに地獄は予想外だったわ。

件の地獄はこちらです。迫力が凄いのです。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)思い出

2008年08月17日

民族衣装《パシュトゥン》

パキスタンからアフガニスタンに住む遊牧民の衣装です。
今回は特にギルザイ・パシュトゥン族と呼ばれるグループのものを基本的なモチーフにしています。日本ではかなりマイナーな民族と思われますが、衣装には様々な特徴が盛り込まれています。

#実はセカンドライフ内にもいくつか中東系の衣装を扱う店がある(というよりあちらのユーザも結構いるようです。SL5周年記念祭にもブースが出てましたね)のですが、このタイプは見かけたことがありません。それも作るに至った理由のひとつです。
#(…さらに余談ですが、現実であれSLであれ、中東系の衣装を検索すると、まず大半がベリーダンス衣装です…それはそれで需要があるのでしょうけれど)

先だって特徴的と書きましたが、順を追って簡単に説明してみましょう。
パシュトゥン衣装
この地域につきもののヴェールは、資料の多くで単に一枚布を乗せるスタイルになっています。このセットではそのタイプをメインに、オマケとしてスカルプ製のスッポリ覆うタイプを同梱しています。お好みで装着してください。

ヴェールの中には銀製の額飾りをすることがあるようです。このセットには2種付けていますので、こちらもお好みで(ヴェールともどもサイズが多少タイトになっていますが、modify可としてありますので調整は皆様各自で可能です。なお、同じ理由から、併用する髪型はショート系をお勧めします)。

《ケミス》と呼ばれるドレスの胸には《ガレワァン》と呼ばれる刺繍つきパネルがほどこされます。これは一族ごとに異なる模様が刺繍されるようです(経緯こそ違いますが、フィッシャーマンズセーターを連想させますね)。
また、長い袖を折り返して着るようなので、セットでは袖部分のみプリム製のものをつけています。

腰には《ワアニ》《ワッテ》などと呼ばれるビーズ製の魔除けを下げています。形や装着方法は様々のようですが、今回は腰の左右につけるタイプとしました。

ケミスの下には《パルトゥグ》というズボンをはいています。
これはゆったりしたズボンのひざから下が、1メートルくらいの細いチューブ状になっている不思議な形のズボンで、その部分を蛇腹状に(…つまり恐らくはルーズソックス状に…)縮めて履くことで、砂や虫などの侵入を防ぐようです。
服飾系のデータベースを探し回って見つけた資料では、赤系の意外と派手な色をしています(おそらく魔除けの意味合いがあるのでしょう)。ひざ下の、ルーズソックス部分のてっぺんにはワアニと同じ色のビーズが縫いこまれていますが、これも同じく魔除けと思われます。
このセットでは、ズボン+靴下の2レイヤーを組み合わせて《ヒザ上ゆったり・下タイト》なフォルムを再現しているほか、蛇腹を再現するためのオプションパーツ(一部スカルプ使用)を用意しました。

購入はこちらで可能です。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品

2008年08月15日

雲南の花嫁

中国・雲南省の少数民族を題材にした映画《雲南の花嫁》が公開されています。
これは趣味上も商売上も外せまい、と、さっそく観にいきました。
(その割に前作《ルオマの初恋》も舞台《シャングリラ》も外してますけど…)

※ちなみに多少のネタバレがありますのでご覧になる方はご注意を。

雲南の花嫁

雲南省イ族(彝族)の間には、結婚後3年間別居しなくてはいけないというしきたりがあります。主人公は夫会いたさに、夫がコーチを務める《龍舞(中華街の新年なんかでやるアレですね)》のメンバーになろうとするわけですが、それをめぐって様々な騒動が巻き起こります。

基本的にはかなりベッタベタです。
監督は意図的にエンターテインメント性を取り入れたと言っていますが、結果、スポ根あり、ミュージカルあり、都会帰りのライバルやお金持ちの御曹司あり、借金のカタあり、果てはカンフー(?)までありとバラエティに富んだ仕上がりになっています。

見どころは主人公のじゃじゃ馬ぶりと、新郎のダメっぷり。
新郎はしきたりにこだわる不器用な男なのですが、それゆえか翻弄されまくり、ありとあらゆるダメバリエーションを見せつけます。最初は石黒賢っぽかったのにだんだん伊藤淳史に見えてきます。
一方の主人公は本田美奈子に似ているわけですが、こちらは天真爛漫な(70年代あたりの)ラブコメヒロインですね。困った友達のために奔走したり、泣きそうな時に畑の真ん中の道を疾走したり。

また、事あるごとに出てくる歌ですが、たしか実際、即興の歌で男女がコミュニケートする風習があのへんにはあったはず(うろおぼえ)。なのでネイティブの要素なのに取り入れたらミュージカル風になっちゃったわけですね。

全体的には…いくらか伏線がヤッツケになってる部分がありますが、総合的には面白い佳作だったと思います。

…なお、この服装は発売未定です、スミマセン。いろいろ作りたいリストが伸びる一方なもので…。  


Posted by Noras Karas at 20:37Comments(0)RL

2008年08月14日

素手スカルプ5・縫い目のタイプ

バージョン1.20くらいから、スカルプトの設定ウインドウに項目が増えました。
今日は、これについて軽く触れてみましょう。

プリムの編集画面でスカルプト(変形済み)を選択すると、その下に《縫い目のタイプ》と銘打たれたドロップダウンが出現します。
開いてみると内容は画像の通り。4種類(+1)から、図形にかかわる何かを設定できるようです。
例によって、実際に設定してみましょう。
わかりやすいよう、今回は平面ではなく、円筒を3/4に切った形のスカルプトテクスチャを作って、それぞれの設定を入れてました。結果は以下のとおりです。
設定によってスカルプはこう閉じる
スカルプトテクスチャの上下左右がどう接続されるかの設定のようです。

球形:左右端が接続。上端は上端同士、下端は下端同士で接続。
トーラス:左右端・上下端がそれぞれ接続。結果としてドーナツ型に。
平面:上下左右接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
シリンダー:左右端が接続。上下端は接続なし。結果として内側が「存在しない」面となっている。
(なし):少なくとも見た目上は平面と同じ


注意が必要なのは、接続される場合、テクスチャの端の部分が接続先に向けて引き伸ばされるという点です。
具体的には、たとえば《球形》を使った図形に均等にテクスチャを貼りたい場合、左端と右端の頂点間には、1/32の隙間を開ける前提で作業すべきということになります。
(逆に《平面》を使って、左端と右端の頂点をピッタリ合わせるという方法もなくはありませんが…この場合残りの部分が31分割というややこしい数字になる点に注意が必要です)

#余談ですが、これらの接続ルールを逆用している例もあります。
#接続のために引き伸ばされた部分は平面になるので、たとえばテーブルの形を横だけ作った状態で《球形》設定にすることで、作っていないはずの《平らなテーブル表面》を補完させているクリエイターもいるようです。

ちなみにこのドロップダウン、ベータグリッドビューワではちょっと前から実装されていたのですが、それ以前は、LSL上からのみ設定可能でした。  


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2008年08月13日

SimprimLife《リュウグウノツカイ》ver1.1

《リュウグウノツカイ》をマイナーバージョンアップいたしました。
具体的には動きの揺れ(特に頭部)を小さくし、深海魚っぽい滑らかさ・静かさを意識してみました。


表面的には小改造なのですが(微調整としてはかなり手間どっています…)、結果、前のバージョンとはかなりイメージが変化しています。ぜひショップにてご覧ください。
なお、ご購入頂いた方からご希望があれば、新バージョンの無料進呈もさせていただく予定です。
ショップはこちら  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品

2008年08月12日

素手スカルプ4・妥当なサイズは?

1週間以上ご無沙汰してすみません。マイペースでまいります。
第4回は、スカルプトテクスチャの適切なサイズについてです。
スカルプトの各頂点が、スカルプトテクスチャの個々のドットを情報として使っているという事は、前回までで説明しました。
では、適切な頂点数=スカルプトテクスチャのサイズは、どのくらいでしょう?

(公式Wikiなどに説明はあるのですが、実学として)実際に、16*16、32*32、64*64のスカルプトテクスチャを作って、そこに升目模様のテクスチャを張り付けてみました。


32*32と64*64はほぼ同じ模様ですが、16*16は飛び飛びになっています。よく見ると1つ飛びで目が詰まってしまっているようですね。
この結果から、テクスチャを正しく表示するには、スカルプトテクスチャの1辺が最低32ピクセル必要ということがわかります。
逆に、それ以上のサイズで作っても、手間が増える割に解像度が上がらないことが予想されます。

しかし、この話にはもう少し先があります。
実はリンデンが推奨しているスカルプトテクスチャのサイズは64*64なのです。
詳細はこのへんに書かれていますが、かいつまんで言うと、スカルプトの設定によっては32列ではなく33列分の頂点データが必要になる場合がある…ということのようです。
(64*64のテクスチャの場合、0,2,4…62という風に偶数ピクセル目から32列分のデータを拾ったあと、33列目には63ピクセル目のデータを使うようです)
この条件に当てはまるときに32*32のテクスチャを使っていると、当然ながら最後のデータが正しく取得されないことになります。
その結果スカルプトの端が予想外の向きに歪んでしまう。
実際、作ったスカルプトのちょうど継ぎ目にあたる部分がズレて困った経験がおありの人も多いのではないでしょうか?

結論としては、《32*32で作ったスカルプトテクスチャを、64*64に拡大して使う》のが、一から構築する場合には最も妥当な方法といえそうです。
(ちなみに拡大時には、《ニアレストネイバー(=いちばん近い座標の色をそのまま使う)》形式を選ぶといいでしょう。多くのツールの場合、デフォルトの拡大方法(バイキュービックなど)ではスキマを中間色で埋めてしまいます)

#蛇足ですが、かつてはスカルプトテクスチャを大き目に作る理由がもうひとつありました。
#もともと画像は、アップロード時にJPEG2000形式に変換されるため、多少の劣化を伴います。
#しかし、小さい画像…特にスカルプトテクスチャでは、この小さな劣化も致命的な結果になるため、それを防ぐために必要以上に大きいサイズ(128*128など)でアップロードすることがよく行われました。
#現在では、小さい画像のアップロード時にはロスレス(劣化するのを防ぐ)設定ができるようになって、こういった大型スカルプトテクスチャの必要性は薄れているようです。
  


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2008年08月05日

素手スカルプ3・RGBをすべて使うと

さて、赤がx座標、緑がy座標の数値になることは、前回の記事に書きました。
では、最後の座標系=高さ(Z)を示すのは何か?
言うまでもなく、これも編集ツールと同じ結果、つまり青になります。
たとえば、下図のように書いてみると…
RGB全てを重ねたtテクスチャ
こういう結果になるわけです(予告で貼った画像はこうしてできているわけです)。
RGB全てを重ねた結果

結構ガタガタしていますが、これは文字自体が1色で書かれているためです。
アンチエイリアスやボカシを使って(もちろん手書きでもOKですが)中間の高度を作ってやれば、かなりなめらかにすることができます。
(実際、インワールド用スカルプ作成ツール《IWATE》などは、作った画像用のボカシフィルタを実装しています)
ともあれ、とりあえず理屈としてはご理解頂けたのではないでしょうか。

昨日、ちらっと「スカルプトでシムの地図を作る」という話をしました。
しかし通常の平面の地図であれば元々スカルプトを使う必要はありません。ではスカルプトを使うと地図に何ができるのか?
お分かりでしょう、高度の再現ができるわけです。立体地図ですね。
シムの各地点の高ささえ取得できれば、それを青色の明るさに変換することで地図に高度の凹凸をつけられる、ということです。
もちろん、等高線でさえあれば実物でもできます。メタバーズがこのへんでデモを公開してますね。  


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2008年08月04日

素手スカルプ2・まずRとG

まずは下の画像をご覧ください。
スカルプトテクスチャの例
スカルプトテクスチャです。
これをアップロードしてスカルプトテクスチャとして使うと、《平面》ができます。
(※jpgなので厳密には誤差=凹凸ができます。私の作ったこれを保存して使ってもいいのですが、作り方はこのあと説明しますのでご自分で作成される方がいいでしょう)

平面ということで、実は思いのほかシンプルな方法で作られています。
適当なペイントソフトで

・左が黒(0,0,0)、右が真っ赤(255,0,0)のグラデーション
・下が黒、上が真緑(0,255,0)のグラデーション

という2枚のレイヤーを作って、《比較(明)》で合成しただけのものです。
(※PhotoShopElementsの場合。FireWorksだとRGB別の重ねができるのでそちらを使った方が便利です)
結果としてできる画像は、
左下(0,0,0)
左上(0,255,0)
右下(255,0,0)
右上(255,255,0)
となります。
赤と緑のレイヤーを合成
…なにかお気づきになるでしょうか?

シムを上から見た時の、xy座標と同じになっています。
x座標は右(シムでいえば東)へ行くほど大きく、y座標は上(北)へ行くほど大きく、そしてどちらも0から255の範囲で表されます。
つまり赤はx座標、緑はy座標に対応しているわけです。
(この色分けはモノ作りをした住人なら見覚えがあるでしょう。《編集》ツールの移動や回転を操作する部分は、赤や緑色で描かれています。これはこのままXYの対応状況を示していたわけです)

この対応関係をそのまま応用してシムの地図を作っているところもありますね。貼るテクスチャは地図からキャプチャしてもいいし、uidで呼び出す方法もあるとかないとか。

ちなみに冒頭のテクスチャを実際に貼るとこうなります。
平面のスカルプトテクスチャを貼ったところ
使ったスカルプトテクスチャとテストパターンを、それぞれ立方体プリムとスカルプトに貼り付けてみたものです。
平面だけに、引っ張った割にはあまり面白い結果にはなってなくてスミマセン。次回はZ座標も入れてみます。  


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2008年08月03日

素手スカルプ1・予告

《スカルプテッドプリム(スカルプ)》という技法がセカンドライフに実装されてそろそろ1年でしょうか。当初は市販の3Dツールでも四苦八苦していたものが、今ではノウハウも出そろい、ものづくりの分野では定番に近い技術になりつつあります。
さらに、個人発のエディタなどもいくつか登場しているようです。
しかし、やはり難しいと感じる住人の方も多いのではないでしょうか。

スカルプテッドプリムをかいつまんで説明すると、《スカルプトテクスチャ》と呼ばれる画像を立体の頂点データとして使い、ある程度自由な立体を作る技術です。
スカルプトテクスチャの仕組みは思いのほかシンプルで、「プリムの頂点の座標(x,y,z)を、色(r,g,b)に置き換える」ことにより生成されます。
↓こんな感じですね。


逆に言えば、rgbをいじれれば、3Dツールがなくてもある程度のスカルプトを作れるのではないか…?

そのあたりを色々実験していこう、それでなんかできないかな、というのがこの《素手スカルプ》の趣旨です。
具体的には、なるたけシンプルな方法でスカルプをひねくることで、仕組みを知ったり、隠れた特徴をつかんだりしていこうという話です。

商品同様ニッチまっしぐらな話ですが(というより、ブログの常でそもそも続くかどうかも怪しい)、興味のある向きは、暇な時にでもご覧くだされば幸いです。

とりあえず今日は予告まで。  


Posted by Noras Karas at 09:03Comments(2)分析

2008年08月02日

民族衣装《ウズベク》

中央アジア・ウズベキスタンの民族衣装です。
ウズベキスタンの民族衣装
特徴は服の「ハンアトラス(アトラス柄)」と呼ばれる独特の模様。
ワンピースはシャツレイヤー部分の切り替えで、えりつき長袖・えりなし半袖の2種を選択可能です。
(ちなみにスカートはフレキシではありませんのでご注意)

そしてもうひとつの特徴は、つばのない帽子(チュビチェイカまたはドッピと呼ばれているようです)でしょう。頭にチョコンと乗せると、なかなか可愛いアイテムです。今回のセットには特殊な技術はほとんど使っていないので、価格はほぼこの帽子代みたいなもの(…というのはちょっと大げさか)。
ちなみにこの不思議な模様、調べてみたところ《種がいっぱい詰まったトウガラシ》のようです。現地では豊穣・多産のシンボルだとか。

なお、今回はこれらと一緒にプリムの「おさげ髪」が同梱されています。
元々自分用のザックリした作りなので今回同梱するか迷いましたが、「おさげ」はこの服装には定番の組み合わせなので、あくまでオマケということでつけました。
ちなみに、「化粧でまゆげを太くつなげてしまう」という古い伝統もあるのですが、それはさすがに需要がなさそうなので、残念ながら作っておりません。
店はこちらです。  


Posted by Noras Karas at 13:45Comments(0)店・商品